訓練可能で教育水準が高く、数か国語に堪能で多元化したマレーシアの労働力の人材プールは、我が国の経済成長の基盤です。マレーシアには公立と私立の第3次教育機関がそれぞれ20と53あり、その他にも1,400を超える技術・職業系の教育・訓練校(TVET)があります。これらはマレーシアの人材プールの成長を支援するために、さまざまな政府機関が設立したものです。2019年には、425万人の卒業生が雇用されており、2018年比で6.9%増、また約 63%が専門職、技術職、準専門職に就いていました (出所 : DOSM) 。
全分野において人的資源を持続的に支援する政府の助けを得て、マレーシアの労働力の質は、域内最高水準にあります。平均的なマレーシア人は、最低2つか3つの言語を話せます。英語の習得水準は高く、学校を出て労働市場に参入した時点で最低でも11年の正式な教育を受けています。
マレーシアの教育ブループリント 2015-2025年は、大学と産業の産学共同を推進しています。これにより、産業部門がカリキュラムの設計を主導することや、実習生制度、実地研修、実物を使ったシミュレーション、雇用者による特別訓練プログラムなどを共同で実施できるようになります。
マレーシアはまた、将来の職業に必要な技能を新しい世代に身に着けさせています。教育ブループリント2013-2015年(就学前から2次教育後まで) は、STEM教育の授与プロセスを強化するためのロードマップです。学生たちは、基本的なプログラムのやり方を学び、ロボット工学、人工知能、コンピューター・サイエンスの学科を受けられます。
国際通貨基金(2020年)によると、教育に対する公的投資(対GDP比率)で、マレーシアはASEAN加盟国中第1位です。近年の予算配分で、教育省への配分額が最も多く、その重点は学習機関の強化とTVETセンターへの優先配分にあります。
マレーシアは、非常に進んだ教育制度を有する上層の中所得国です。マレーシアの開発5か年計画で、教育は国家開発における高い優先順位を占めています。マレーシアの労働力の質は、域内トップクラスです。公共高等教育機関の登録学生数は50万人を超えており、科学技術系の学科の比重が高まっています。
(出所:Quick Facts 2019年、教育省)
民間部門も教育機関を設立して、プロフェッショナル、準プロフェッショナルの人材プール拡大のための政府の努力を補完しています。
マレーシアではさまざまな私立大学が海外の高等教育機関と提携して学位プログラムを提供する一方、ノッティンガム・マレーシア、ニューキャッスル大学医学部マレーシア校、カーティン大学サラワク校、レディング大学マレーシア校、厦門大学マレーシア校などの外国の大学が国内に分校を設立しています。マレーシアの教育機関は、学位やポスト・グラデュエートの資格を有する多数のプロフェッショナルの人材プールを形成しています。
国際ランキングに入った大学
出所:QS世界大学ランキング:アジア編
「技術専門学校、工芸学校、産業訓練校、技能開発センターなど、産業部門の増大する要求に応えるための公立訓練機関が増加する一方、マレーシア政府、企業、外国政府の協力により、ドイツ-マレーシア学院、マレーシア・フランス学院、日本・マレーシア技術学院、マレーシア・スペイン学院などの高等技能訓練施設が設立された」
– UMP 副学長のワン・アズハル・ワン・ユソフ教授(2019年)